人命救助-1/7

一度だけ、人命救助した事がある。

 

それは、プロスポーツ選手から引退し、

全く畑違いの営業界に入ってまもなく。

全く受注の取れないダメ営業マンの時の話。

 

長期未受注者に限らず、

その当時は、集中決戦日という事で、

夜の10時まで、会社に帰らないで営業活動をスベシ!

と言う日があった。

 

そして、ある集中決戦日。

行く当てのなく彷徨うダメ営業マン。

 

そんな時、若い女の子が、こんな時間にって感じで、

うろうろ闇の中を徘徊していた。 

 

鼻の下を伸ばしながらも、

なーんか気になり、声をかけた。

「どーしたん?」と、

女の子→「あのアパートにツレ(友達)がいるハズなのに、

連絡が取れないんです。」との事。

 

そこで、

彼女の携帯のSNSを見ると、

〇〇ちゃん、ありがとう!

〇〇ちゃん、ありがとう!

と、誰が見てもヤバっ! って感じのメッセージばかり。

 

そして、

そのアパートを見てみると、

確かに部屋に灯りがついていて、

彼女のバイクある・・・。

 

そこで、

まずは、そのアパートのオーナさんの家を探し、見つけ、

報告した。オーナーさんも、さすがに、もしもの事を考え

腰が引けていた。

 

そして、

管理会社にもお願いしたが、

時間が時間だけに対応が遅い。

 

友達は、もう半狂乱で、

「部屋に飛び込む!!!」と、ヘルメットで

部屋の外側の窓を割って中に入る覚悟。

 

何故、そこで、と、

私の取った行動が、あとあと理解できなかったのだが、

その彼女のヘルメットを奪い取り、突撃した。

 

そして、

友達、アパートのオーナーを制止して、

「中に入るな」と、私だけ、入った。

 

そこで、私が見たものは、・・・