時代の一辺 1/2

先日、突然 昔の会社の部下が、わが家にやって来た。

営業でアポインターと言う仕事をよく頑張ってくれていたので、

よく覚えていた。なつかしいやら、うれしいやらで、かつての話に花が咲いた。ひとしきり話したところで、「要件は何?」と聞くと、

「実は、今仕事がないので探しているんですよ。もしよかったら、また一緒に働かせてもらえないですか?」と言う事だった。

 

彼の実力も知っており、何とかしてやりたいのは、山々なのだが、

年齢73歳という条件は、社会では、非常にきびしいハードルだ。

 

「ぶっちゃけ、年金とかで何とかならないの?」って聞いたら、

「実は、国民年金なので、月7万円、女房と合わせても、14万円なので、どうしようもないんですよ!」という悲鳴のような語り口だった。

ガーーーーン!そんだけーーーー!。

 

そこで、初めて私は、現代の真実を知った。他人事ではない!

一生懸命働いて働いて、税金・年金を払い、そんな末路が存在すると誰が予測するだろう?

なんとかしてやらなきゃ!

そう決心して、現在働いている定年制度のない、有り難い会社の社長に、書類だと軽く落とされそうな気がしたので、直面接のアポを切った。

 

アポは取れたが、どうやって合格させるか?

この年齢、この経歴(かなり会社を替わっている)のをどう説明して、クリアするか?

 

そんな事、自分で考えろ的な話なのだが、せっかく私を頼って来てくれたので、何とか再就職させてやろうと知恵を絞った。

そして、以前テレビでやっていたこの話↓

 

スタッフ:おいくつでいらっしゃるんですか?
浜田さん:今93歳です。

 

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今日は、実のお孫さんが来店中。

浜田さん:このクリームを顔に塗って伸ばしてね。夜だけでいいから…。

さすが、スキンケアのアドバイスは欠かせない。でもまさかお孫さんにもセールスしちゃうとか?

孫:今日はこれを紹介してもらって、買おうかなと思っています。
スタッフ:ええ、買っちゃうんですか?

お孫さんにも3万円のクリームを売っちゃう浜田さんは、毎月100万円以上の売り上げを24年間続けた伝説のポーラレディ。

スタッフ:商品ってけっこう高いじゃないですか。それでも、そんなに売れるなんてスゴイですね。
浜田さん:そうですよ。でも田舎のおばあちゃんはお金持ちで、いっぱい持っていますから。

しかし、もちろんお金があれば買ってくれるってもんじゃない。この日も、浜田さん、荒れている肌が目に付いたのか、突然スタッフの女の子を呼んで、美容のアドバイス。イメージ

90歳を超えてなお、美にこだわる姿勢と、的確なアドバイスが、お客さんを離さないってことなのですね。全国のポーラレディは14万5000人。その内、90歳以上で現役の方が、500人もいるっていうからすごい!
こりゃまだまだ、がっちりが続きそうですね! 

 

93才のセールスレディが存在する。

これだ!これしかない!とばかり、彼の人の良さと、この情報を添えて、ついでに私の付き添いで、いざ面接現場に立ち会った。

 

最初は、怪訝そうに見ていた社長、幹部も、このセールスレディーの話、良くしゃべる私の説得?でなんとか試してみてもらえることになった。

 

彼は再就職に成功した。

       おめでとう!        つづく。