★「たった一言が、その人の人生を変える。」

f:id:kkkkktorok:20200627100627p:plain


「たった一言が、その人の人生を変える。」

ある営業会社で、
課長をしていた時のことである。

突然、
社長に「課長!悪いけど、当分彼の面倒を
みてやってくれないか?」と言われた。

歳-格好を見ると、私とさほど変わらない
中年の男の人だった。(仮名→田中さん)
ただ、どこか寂しそうな感じの人だった。

そして、
社長は、彼には聞こえないように、
私にこう耳打ちした。

「彼はたぶんもうダメだから、
1ヶ月くらい様子をみて、
良くならなかったら
言ってくれ。引導を渡すので。」

「は~、分かりました。」
とは言ったものの、あまりいい感じはしない。
誰でも同じ気分だろう・・・

そして、
まずは、彼の話を聞いてみた。

田中:「何をやっても、うまく行かないんです。
お陰で体調も悪いし、もうだめですかね?」と、
ため息交じりの訴え。

私は、
「その通りです。社長もそう言ってました!」
と言うわけにもいかず、
「まあまあ、そんなこと言わず、
少し他の話も聞かせて下さい。」と、
同年代も手伝い、肩の力を抜いて、
これまでの事を聞かせてもらった。

すると、
私と同い年だった。
で、同郷だった。
ふるさとの話などでは、
意気投合した。

そして、以前の会社では、
" No.1 " になったこともある!
との話まで飛び出した。

田中:「実は、前の " 絶好調 " の時と同じくらい、
しっかり歩いている(飛び込み営業の基本)
んですけどねー。ぜんぜん結果が出ない!
何故だか分からない×××」

と暗い顔で言った。

■サボらず、やってて、成果が出ない!
×かなりの重症だ。

私もダメダメ営業マンだった時期がある。
【努力失敗型】という言葉で、
馬鹿にされた事だってある。

しかし、
私の場合は、何故かモットーである
"あかるく・のびのびと・こだわらない"という
変な?精神構造もあり、気持ちは萎えず、

「会社があきらめるか?
自分があきらめるか?」(笑)

で、
やりつづけていたら、
たまたまいいお客さんに出会い、
それがきっかけで、今の地位まで登ってきた。

-誰でも分かっている-
■気持ち次第なのだ!
あきらめない気持ちや
モチベーションを持ち続ける事の難しさ!

分かってはいるけれど・・・
と、その時である。
私の頭の中で、
何かが "「ピッキーン」と弾けた!

そして、彼に
「田中さんもお分かりかと思うんですが、
" 背水の陣 " です。こうなればダメもとで、
こんなのやってみませんか?・・・」

と言うと、
田中さんはきょとーんとした目で
こちらを見た。

「病は気からっていうじゃあないですか?
ここはひとつ、気持ちで体を引っ張ってみませんか?
簡単な事なんですけど、
→誰かに「調子はどうですか?」って聞かれたら、
1秒以内に、

" 絶好調です! "

って言うんですよ!
■何も考えない、
■何も悩まずに、
■反射的にね。」と
とんでもない提案をした。

※(今だから言う。
なんの根拠もない!
単なる思いつきであるwww)

彼も " 背水の陣 " という状況は分かっているし、
他に良いアイデアもなかったようで、
-わらをもすがる-ような感じで、

「やってみましょう!」
という事になった。

!私に乗った!!!

「さあ、
作戦も決まった事だし、
今日はこれで帰って下さい。」

   ???

 =まだ昼過ぎだ。=

やや気が引ける気持ちもあっただろうが、
「ゆっくり休んで頂いて、明日から頑張りましょう!
帰っても、くよくよ考えないで、
『明日は、明日の風が吹く!』って心境で、
一杯(お酒)でもやって、ぐっすり休んできて下さい。

そして明日から頑張りましょう!
よろしくお願いします。
全力で、バックアップしますので。

最新鋭の " イージス艦 " にでも乗ったつもりで
お任せ下さい。来る奴来る奴ぜ~んぶ
打ち落しちゃいますよーー!(笑)」

f:id:kkkkktorok:20200627101519p:plain

と少し笑わせて、
やや無理やり帰社させてしまった。
(これも何の裏付けもない発言)(笑)

上司に言われたらしょうがないと、
彼は帰って行った。

私も、社長には、「むふふふふ、社長!
秘策がありますので、少し早めに上がります。」と、
定時には帰社した。

実は、
何も秘策などないけれど、自分で言った
『明日は、明日の風が吹く!』っていう
フレーズが気に入って、
何も考えずに、私も一杯やって寝た。
--------------------------------
日はまた登る。
次の日。

▶「何も考えない」って事は、いいことだ。
目覚めさわやか~♪
いつもより早く、1番に出社した。
待つわけでもなく、田中さんの出社を眺めていた。

すると
昨日早く帰ったせいもあって、

2番目は、田中さんだった。

それまでは、いつも遅刻ギリギリで

みんなに紛れて影のように

出社していたのだが、

「早いじゃあないですか?田中さん。
調子はどうですか?」
さすがに昨日の今日なので

" 絶好調です! "

と即座に返ってきたwww
(いい感じだ)←心の声

そして、次々と社員が出社し、
雑談をしていた。

彼の " 絶好調です! "
に、初めはみんな変な顔していたが、
あまりにも彼が必死の形相でいうものだから、
あまり気にしなくなった。

そして、いざ出陣!
" 背水の陣 " -わらをもすがる-の如く
田中さんは、いつも以上に
しっかりネタを出してきた。

私も彼の必死の形相に押されて、
しっかりサポートした。

最初は、はっきり言って、
『くずネタ(ダメ案件)』(失礼)
ばかりだったのだが、
そのうち「これは!」という案件が出た!
それを、なんとかかんとかまとめて、

=1本契約を取った!=

それからは、怒涛の進撃!
大相撲で言ったら、この前、
幕尻から、一気に " 幕の内最高優勝 " をした
" 徳勝龍 " のような大活躍だった。

f:id:kkkkktorok:20200627101015j:plain

そして、
なんと『月間-MVP』となった。

 

他の社員も、最初の頃は、
田中さんの " 絶好調です! " 発言に、

「なに馬鹿なこと言ってんの?
狂ったんじゃない?」的な感じで、
嘲笑していたが、
あれよあれよといった感じで
契約を取ってくる。

「たった一言が、その人の人生を変える。」

まだまだ人生捨てたもんじゃない
※うそのような本当の話であるwww